2024/06/12 (水)
直葬とは、亡くなった後に遺体を安置し、その後出棺して火葬場へ移動し火葬を行うものです。一般的な葬儀では、通夜式と告別式を大勢の参列者と共に行いますが、直葬はこれらの儀式を省略します。法律により、遺体は死後24時間以内に火葬してはならないため、直葬でも安置が必要です。火葬炉の前で僧侶に経を上げてもらいお別れをします。
直葬を選ぶ割合は増加しています。かつては派手な霊柩車や大きな花輪を用いた豪華な葬儀が行われていましたが、最近は静かに行う葬儀が好まれる傾向にあります。直葬が選ばれる理由には、経済的な理由、高齢化社会、核家族化、近隣地域との関係性の希薄化などがあります。
葬儀社の中には「8万円で直葬を行える」と宣伝しているところもありますが、追加料金が発生する可能性があるため、事前に確認が必要です。直葬に必要な物品やサービスには、搬送2回分、安置施設使用料、ドライアイス、棺、骨壺、お別れ用の花束などの物品一式、火葬料金、運営スタッフ、火葬手続き代行が含まれます。
直葬のメリットとデメリットを理解することは重要です。メリットを理解することで直葬の特徴を最大限に活かした葬儀を行うことができ、デメリットを事前に認識しておくことで、対処可能な場合もあります。
1.費用を抑えることができる
直葬では、一般的な葬儀で行われる通夜式や告別式は行いません。そのため、葬儀の規模が比較的小さくなり、経済的な負担を抑えることができます。
2.手間や時間を抑えられる
一般的な葬儀を執り行う場合、通夜式を含めると2日間をかけて故人を見送ります。これは弔いとして非常に丁寧ですが、多忙な現代では難しいこともあるでしょう。
さらに、一般的な葬儀では参列者への対応が必要になります。葬儀は人生においてそう何度も経験するものではないため、慣れない参列者への対応は大変だと感じる方も多いでしょう。それに対して、直葬は家族や身近な方のみの少人数で行うため、大勢の参列者への挨拶や受付係の手配などが不要です。
また、葬儀は当日だけではなく、準備にも多大な時間や手間を費やします。お坊さんの手配や参列者への連絡など、葬儀に必要な準備は大変です。直葬ではこれらの準備が不要になるため、忙しい方には特にメリットが大きいと言えるでしょう。
3.葬儀後の対応が最小限で心身の負担が軽減できる
直葬は、香典をいただいた方への香典返しや、手伝っていただいた近所の方への挨拶回りなど、葬儀後の対応も最小限で済みます。一般的な葬儀では、香典返しの用意は葬儀社に依頼することもできますが、自分で用意する場合はそれなりに労力を要します。直葬を選択することで、葬儀後の対応への不安が最小限に抑えられ、気持ちの負担の軽減に繋がるでしょう。
1.親族の理解を得にくい場合がある
直葬は一般的な葬儀と異なり、通夜式や告別式を行いません。そのため、単に直葬と聞くと、親族の中には「故人に対して失礼だ」と反対する方がいるかもしれません。直葬について適切な説明ができないと、後日トラブルになる可能性があります。直葬を選択する場合は、親族に対して直葬を行う旨をしっかりと伝え、事前に理解を得ておくのが賢明です。親族の理解を得るためには、直葬のメリットを一つずつ説明しておくことをおすすめします。
2.参列を希望する方から不満が出る場合がある
直葬は基本的に身内のみで行うため、葬儀に参列できなかったことを悔やむ方がいるかもしれません。そこで、直葬を選択する場合は、葬儀後に弔問の機会を設けるなどの対応を取ることをおすすめします。
3.菩提寺へ納骨できない可能性がある
一般的に、お付き合いのある菩提寺がある場合は、そのお寺の考えに基づいて葬儀を行い、火葬後は菩提寺へ納骨することになります。直葬を行うことを事前に伝え、理解を得ておかないと、宗教的儀式を省いた直葬を行ったことにより関係性を損なう可能性があります。場合によっては、菩提寺への納骨を断られるケースもあるので、事前に相談しておくようにしましょう。
家族葬のミツギではお葬式の相談を承っています。「費用を抑えたい」という方にもピッタリのプランをご用意させていただいています。まずはお気軽にご相談下さい。